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『ゴールデンカムイ』第195話のネタバレ
都丹によって狭い洞窟に誘い込まれた菊田特務曹長、有古、宇佐美、二階堂らの第七師団の面々。
地面からつららのように逆向きに生えたかのような氷柱を踏みしだく音を都丹によって探知され、自分達が追っている敵が異常な耳の良さを持っている人物だと気付く。
迂闊に動けなくなった菊田特務曹長らの中で有古は小銃を構え、この状況では松明でもなければ追跡は不可能だと考えるが、今度はその構えた小銃本体が氷柱を折ってしまい、これを聞き付けた都丹からの連続の銃撃を受けた。
菊田特務曹長らも都丹がいると思われる方向に向けて銃撃で応戦するものの、都丹の足音しか聞こえず、敵が氷柱をまったく折らずに移動していることに不審を抱く。
ここに逃げ込む前の登別温泉の視界がまったく効かなかった地獄谷でも、敵はスムーズに移動していたことに気づいた菊田特務曹長は、一計を案じて服を脱いだ。
都丹がその匂いと熱を感じて立ち止まると、脱いだ服を銃剣に巻き付けて火をつけ松明代わりとした菊田特務曹長が遂に都丹のその姿を捕らえて愛用のリボルバーで銃撃を加える。
菊田特務曹長の放った銃弾の1発は都丹の左肩に命中し、その正体が自分たちの宿泊している旅館の按摩師であったことが判明してしまう。
元々目が見えないことを悟られた都丹は形勢が不利であると瞬時悟ると、更に洞窟の奥へと走って逃げ出した。
菊田特務曹長は有古に都丹が音を探知して襲ってきていたことを告げ後を追うが、洞窟から抜け出た都丹を取り逃がしてしまう。
都丹に足を打たれた宇佐美が待ってくれと声をかける中、有古はこの雪山は自分のホームグラウンドであり捕らえる策があるとして1人での追跡を申し出て了承される。
撃たれた左肩を庇いながら雪山を逃げる都丹は、銃弾を取り出さないと不味いと感じながら一人逃亡を続けた。
足を打たれた宇佐美に肩を貸しながら宿に戻ろうとする菊田特務曹長に、宇佐美は古いだけに追跡をさせて大丈夫かと問う。
菊田特務曹長は、有古は日本陸軍の遭難事故として名高い八甲田山の捜索にも加わった人物だと述べ、アイヌである有古の雪山での捜索能力の高さに全幅の信頼を寄せていた。
続けて菊田特務曹長は、しかもここは有古の庭のような生まれ故郷の山だと続け必ず敵を捕らえる筈と断言する。
逃げる都丹は付いてくる有古の足音に不自然な印象を抱くが、一発の銃弾が近くを掠めたことで耳をこらし、音のする方向に向けて自分のモーゼルを連射した。
すると地鳴りのようなゴゴゴというような音があたりに響き渡り、しばらくしてその音の原因が雪崩である事に気付く。
しかし都丹が自分が雪崩の位置に誘導されていた事に気付いたときには最早遅く、大量の雪崩がその体を飲み込むように押し寄せ、都丹は自分の負けである事を認めざるを得なかった。都丹を巻き込んだ雪崩の後には小銃に弾丸を装填し直す有古の姿があり、自身の勝ちである事を誇るかのように仁王立ちしていた。
『ゴールデンカムイ』第195話の感想
今回も都丹と菊田特務曹長らの攻防が描かれる回となりました。
有古がアイヌの出身である事はこれまでも語られて今したが、今回は新たに八甲田山の遭難事故でも出動した雪山のエキスパートとしてその雪山でさえ有古からしてみれば庭に過ぎないとの解説が為されました。
第七師団の兵士達は一癖も二癖もある人物が揃っていますが、差し詰め有古は、追跡の猛者というところでしょうか？
都丹も最後は有古の狙いに気付きましたが、闇雲に敵を追跡するのではなく、雪崩の起るであろう斜面に誘い出していたのだとわかり、そのスケールの大きな罠には圧倒されました。
そういえば前に都丹らは杉元達を襲撃した際にも逆襲を受けて撃退されており、達人のように見えて案外間抜けな人物だとも感じました。
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